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三十七

 その様子を見た破近


「ちょ、ちょっと菖蒲はんって! まだ……」


 これに、すでに座敷より出ようとしている相手が


「鈴木様。貴殿のお仕事は、私ら同心が調査した事柄を吟味する事ですよ! それくらいはおわかりでですよね?」


 

 お幸を連れてさっさと出て行ってしまった菖蒲殿。

 これを見た喜助が


「やけに大人しくしてると思いきや、やっぱり反抗してきたし」


「旦那。一体どうされるおつもりで?」


 親分にそう尋ねられた破近、困惑している。


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