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「ん? どないしたんです?」


 これに、言いにくそうな相手が


「あのう、鈴木様?」


「ん?」


「父上を手にかけたのは、間違いなくあの女です」



 二人がようやく出て行った後、早速部下に指図する菖蒲殿


「いい? ちゃんと裏を取ってくるんですよ!」


「ほな、わいらは奥さんのお見舞いでもしまひょか?」



「与力の鈴木ですが、ちょいとばかしお時間を」


 襖の前で、こう言い放った破近。それに中から


「す、鈴木様ですって? しょ、少々お待ちを」


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