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八
「そか。はあ、まだ辛い場面が残ってるんや」
溜め息をついた破近
「ほな、母上は?」
「確かあの人なら、衝撃を受けたとかで奥で寝込んでるみたいです」
この他人事のような言い方、ならびに『あの人』なる言葉――無論、破近にもそれはわかっていた。お絹は、質兵衛と先妻との間の子である。
「そか。で、お絹ちゃんは、どこに行ってたん?」
「蘭学を学びに白石先生のところまで」
「あ、白石はんのとこなんや。で、いつ出かけたん?」
「そか。はあ、まだ辛い場面が残ってるんや」
溜め息をついた破近
「ほな、母上は?」
「確かあの人なら、衝撃を受けたとかで奥で寝込んでるみたいです」
この他人事のような言い方、ならびに『あの人』なる言葉――無論、破近にもそれはわかっていた。お絹は、質兵衛と先妻との間の子である。
「そか。で、お絹ちゃんは、どこに行ってたん?」
「蘭学を学びに白石先生のところまで」
「あ、白石はんのとこなんや。で、いつ出かけたん?」
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