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十九

 この爆弾発言に


「な、何を馬鹿な事を? 旦那、あっしは正真正銘の二十衛門ですよ!」


 そして隣の木俣様まで


「おい、青き目よ。そのような事があろうはずも……」


 だが、これを遮った破近


「ほな、木俣はん。ここって臭いでっか?」


 一瞬、意味がつかめない木俣様だったが


「ん? 臭い? おおっ! 確かに例の口臭が漂ってはおらぬ!」


「でっしゃろ? こいつ、間違いなく偽もんでっせ!」


 これに木俣様、牢番に向って


「すぐに、ここを開けい!」


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