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六十一
だが、口を閉じきったままの相手。破近、それにかまわず
「第一でんな、人の体には大小かかわらず何らかの印がありまんねん。下手にそれを口にしたら、この仏はんと合わされた挙句、すぐにばれる……こう思うておたくな、何もないって言ったんですわな?」
「……」
「あらま、貝になりましたんか……ちっとも似合わんけんど」
首をすくねた吟味方、辺りを見回しつつ
「この小屋って、一時の人気も失せてるようでんな……な? お時はん」
だが、口を閉じきったままの相手。破近、それにかまわず
「第一でんな、人の体には大小かかわらず何らかの印がありまんねん。下手にそれを口にしたら、この仏はんと合わされた挙句、すぐにばれる……こう思うておたくな、何もないって言ったんですわな?」
「……」
「あらま、貝になりましたんか……ちっとも似合わんけんど」
首をすくねた吟味方、辺りを見回しつつ
「この小屋って、一時の人気も失せてるようでんな……な? お時はん」
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