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十三
扇子を受け取った娘、お民の唄に合わせ舞いだしたのだが
「いい筋をしてるけど、まだまだだねえ」
「後はおまえさんの仕込み具合だな。では、わしは参る」
こう話を括って去ろうとした男に、お民が
「それより旦那?」
「うん? 何だ?」
「それが……てふてふがまだ来てないもんで」
旦那、これに顔色を変え
「来てない? いつもなら真っ先に来るのにか?」
「は、はい」
すぐに旦那、振り返り
「おい伸次! ひとっ走り、あいつの家まで頼む!」
扇子を受け取った娘、お民の唄に合わせ舞いだしたのだが
「いい筋をしてるけど、まだまだだねえ」
「後はおまえさんの仕込み具合だな。では、わしは参る」
こう話を括って去ろうとした男に、お民が
「それより旦那?」
「うん? 何だ?」
「それが……てふてふがまだ来てないもんで」
旦那、これに顔色を変え
「来てない? いつもなら真っ先に来るのにか?」
「は、はい」
すぐに旦那、振り返り
「おい伸次! ひとっ走り、あいつの家まで頼む!」
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