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六
「あの芝居ご覧になったんでつか!」
家に戻ってこたつに包まっている破近、目の前には緑丸もいる。
「そや」
「喜助さんも夢中でつよ!」
実は、その喜助もお二人さんと同じ舞台を観ており、口に手を当て濁声を上げたり、必死で手を振ったり
「てふてふちゃーん! こっち向いてー!」
――向くわけもない。
やがて華やかな舞台も終わり、司会の者の〆の挨拶が始まったのだが。
喜助、いまだ座したまま空ろな目をし
「てふてふちゃーん……」
「あの芝居ご覧になったんでつか!」
家に戻ってこたつに包まっている破近、目の前には緑丸もいる。
「そや」
「喜助さんも夢中でつよ!」
実は、その喜助もお二人さんと同じ舞台を観ており、口に手を当て濁声を上げたり、必死で手を振ったり
「てふてふちゃーん! こっち向いてー!」
――向くわけもない。
やがて華やかな舞台も終わり、司会の者の〆の挨拶が始まったのだが。
喜助、いまだ座したまま空ろな目をし
「てふてふちゃーん……」
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