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二十
結局は一睡もできやしなかった。
そして陽も上り、やはり部屋の外から慌しく足音が聞こえてくる。
襖を開け顔を出してみると、廊下の先に見えるのは使用人の佐吉だ。
「やけに、朝っぱらからバタバタされてますね?」
「あ、井尻先生。お早うございます」
そう挨拶したこの初老の男、すぐに駆け寄り
「実は旦那様のお姿が見えず」
「え? それは真ですか?」
「はい。お部屋にもどこにも……それで、今から皆で外を捜しにいくところでして」
結局は一睡もできやしなかった。
そして陽も上り、やはり部屋の外から慌しく足音が聞こえてくる。
襖を開け顔を出してみると、廊下の先に見えるのは使用人の佐吉だ。
「やけに、朝っぱらからバタバタされてますね?」
「あ、井尻先生。お早うございます」
そう挨拶したこの初老の男、すぐに駆け寄り
「実は旦那様のお姿が見えず」
「え? それは真ですか?」
「はい。お部屋にもどこにも……それで、今から皆で外を捜しにいくところでして」
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