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五十四
「吟味方様。全ては、この良宝一人の手によるものでございます」
その瞳をじっと見ている青き目。
やがて笑みを浮かべ
「今日初めて、噛まずに喋ったやん」
「え? は、はい」
「で、端から刺す気やったん? それとも……」
「全て正直に申します」
問いにこう答えてきた良宝、瞬き一つせず
「日頃より住職様には厳しく叱咤されていた為、常にここには」
とうとう一筋の涙が頬を伝った少年、己の懐に手をやり
「……小刀を忍ばせておりました」
「吟味方様。全ては、この良宝一人の手によるものでございます」
その瞳をじっと見ている青き目。
やがて笑みを浮かべ
「今日初めて、噛まずに喋ったやん」
「え? は、はい」
「で、端から刺す気やったん? それとも……」
「全て正直に申します」
問いにこう答えてきた良宝、瞬き一つせず
「日頃より住職様には厳しく叱咤されていた為、常にここには」
とうとう一筋の涙が頬を伝った少年、己の懐に手をやり
「……小刀を忍ばせておりました」
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