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五十三
慌てて明智様を制する吟味方。だが、それに耳も貸さず
「そこの円如ちゃんね。そんな姿を父上やら母上に見られたら、どれほど嘆かれ……モゴモゴ」
ようやく破近と菊やんの二人掛りで押さえられた男。それでもなお手足をバタつかせている中、一人の小僧がいきなり床に頭を擦りつけ
「わ、私が住職様を……」
だが、これに脇から
「りょ、良宝!」
「もういいんです、水鏡さん」
横を見ながら発した小僧、そのまま顔を正面へと移してきた。
慌てて明智様を制する吟味方。だが、それに耳も貸さず
「そこの円如ちゃんね。そんな姿を父上やら母上に見られたら、どれほど嘆かれ……モゴモゴ」
ようやく破近と菊やんの二人掛りで押さえられた男。それでもなお手足をバタつかせている中、一人の小僧がいきなり床に頭を擦りつけ
「わ、私が住職様を……」
だが、これに脇から
「りょ、良宝!」
「もういいんです、水鏡さん」
横を見ながら発した小僧、そのまま顔を正面へと移してきた。
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