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二十五

「そそ。閂を支えてる二つのかすがいの上に雪でも置いてな、それが自ずと溶けたあかつきには、閂も下りるかな」

 そう言って、ニヤリと


「……って、どないだ?」


 この発想には異口同音の二人


「ゆ、雪……」


「あ、でもな、下手したら朝まで溶けずに残ってる恐れもあるわな? そしたら一巻の終わりやろ?」


 これに菊やんも


「確かに殺しとばれますが」


「んだんだ。そやから、浅知恵言うてんねん。ま、下手人は切羽詰ってたかもしれへんけんどな」


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