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十四
正面の壁には大きな掛軸。そして、その前で座禅を組んでる一人の僧。だが、その頭は垂れている。
「住職が寝ながら座禅を組む訳はないわな?」
そう吐いた破近、隣に目をやり
「ほな起こすさかい、手を貸し!」
そして仏の両脇より、その上半身を起こしたのだが――そら菊やん、目を丸くするも当然。
「せ、せ……」
「切腹ってかいな?」
確かに腹には両手で握られたままの小刀が突き刺さっており、その横には一文字に切り口が覗いてる。
正面の壁には大きな掛軸。そして、その前で座禅を組んでる一人の僧。だが、その頭は垂れている。
「住職が寝ながら座禅を組む訳はないわな?」
そう吐いた破近、隣に目をやり
「ほな起こすさかい、手を貸し!」
そして仏の両脇より、その上半身を起こしたのだが――そら菊やん、目を丸くするも当然。
「せ、せ……」
「切腹ってかいな?」
確かに腹には両手で握られたままの小刀が突き刺さっており、その横には一文字に切り口が覗いてる。
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