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第二十四話 白き寺院の殺し 一
「ホント久しぶりだねえ、こんなに降ったなんて」
いつもの橋の上より、遠くに目をやっている冷奴さん。そして、そのまま視線を落とし
「おやま? 魚らも集まって暖をとってるんだ」
そして、そこに遠くより現れたのが
「やあやあ! お早うさんですわ!」
これに姐さん、顔を上げるも
「旦那! そんなに走ったりしたら……」
「何言ってまんねん。わい、ガキちゃいますよって……ぬおお!」
これまた豪快に転んだ助平、今やその顔面は雪の中。
*カーター・ディクスン「白い僧院の殺人」(別邦題「修道院殺人事件」) への、ほんの1%のオマージュ