二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

十一

「えいっ！　とりゃあ！」

　さて夕食時、慣れぬフォークとナイフに苦戦している蕾。

「ふうふう……ところで、これって何という料理ですかあ？」

　それに、同じテーブルのシルビアが

「スタンポットです。で、今突き刺しておられるのがソーセージーと申します」

　これに己も、皿の中のソーセージを突き刺した木俣様

「双生児とな？　どう見ても一個にしか見えぬが？」

　この時、ナイマン氏が

「鈴木様は？」

「先ほど見たら、眠っておられましたあ」