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二十三

「な、何事でつ?」

 驚く緑丸だが、先輩二人は何事もなく茶なんぞをすすっている。


「蜘蛛助先輩、敵かも?」


「心配いらん。あら、眼多坊に決まってる」


 はたして、戸の向こう側から


「おい、ここにいるんだろう?」


 これに金太丸


「ええ。どうぞ、お入りを」


 だが、なかなか中へと入ってこない?

 それに焦れた蜘蛛助


「おい、何してる?」


「あ、ああ。どうやら戸口が小さすぎて」


「はあ? おまえがデカすぎるんだろが! このこって牛めが!」


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