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十七

「我だけが逃げるやて、ホンマ冷たいやっちゃなあ!」

 呆れ返っている敵さん。

 一人ポツンと残っている緑丸に、一瞬だけ同情しながらも


「いや、アカンアカン! これも仕事や」

 そして


「おい、小僧! 覚悟せえや!」


 だが


「僕も逃げるでつ」

 緑丸、咄嗟に近くの木に張り付き


「伊賀忍法 ナナフシの術!」


 すぐに、みるみる木に同化するのを見た敵さん


「こ、これは何と!」


 しかし、体全体が木に溶け込む前に


「ああ、足を引っ張ったらダメでつ」


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