二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

四

「まだ、誰かさんが思いついてないでつ」

「そ、そうか。でな、今回は腕利きの三名の伊賀者を連れてゆくが良い」

「はいでつ」

　そこに

「ハットリ様。蜘蛛助、すでにおりやす」

「お、いつのまに！」

　見ると、顔に至るまで全身黒づくめの男が座っている。

　これに緑丸

「先輩って、いつ見ても怪しいでつね！」

　そして、すぐ後に物凄い地響きで

「ドーン！　眼多坊、参上！」

　現れた百貫デブの坊主に、ハットリ様が思わず

「どこが忍びなんだあ？」