1610/3502
六十三
だが凝視している菊やんからは
「どれもが不規則に食いちぎられ……あ、顔だけはほとんど残ってないか」
「そら身元を隠す為やな」
同様に、何故だか残酷なる絵を見せつけられている少年も
「胸やらお腹やら手足などもバラバラにちぎられてまつが」
ここで、いきなり己の左袖を捲ってきた親分
「旦那。こいつの事ですな?」
これに目をやった旦那も含め皆が、一斉に
「ゲゲッ!」
――露になった左腕、その肘の辺りに見えるは黒き二重の線。
だが凝視している菊やんからは
「どれもが不規則に食いちぎられ……あ、顔だけはほとんど残ってないか」
「そら身元を隠す為やな」
同様に、何故だか残酷なる絵を見せつけられている少年も
「胸やらお腹やら手足などもバラバラにちぎられてまつが」
ここで、いきなり己の左袖を捲ってきた親分
「旦那。こいつの事ですな?」
これに目をやった旦那も含め皆が、一斉に
「ゲゲッ!」
――露になった左腕、その肘の辺りに見えるは黒き二重の線。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。