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五十四

 これに割って入ってきた少年


「お二人とも話が脱線気味でつが」


「あ、すまんすまん。ほな、話を聞かせてや」


「はい、ご主人様」

 どこまでも明るいくの一、先を指差し


「あそこの茶店で聞いたんですがあ、何でも立派な槍を持った素浪人が来たってえ」


「お、間違いないな! で、特徴は?」


 この問いに頭を捻る相手


「えっとお、特にないんですがあ。ただあ……」


「ん? ただ?」


 ここで自信満々に


「きつねうどん、それも大盛を食べたとお!」


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