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二十九
この時代、六尺の者などは稀である。そして、このお陰で捜査ははかどり――
無頼安で後を追った破近、これを浦和宿の前で待っていたのは
「破近様。この先の『山葵』という店で、昼ご飯をとったみたいでつ」
「そら、あまりの身の丈の高さでしたからねえ」
こんな話をしてくる主人に、吟味方
「何か特徴ありましたん?」
「えっと……四角い顔で、一言二言話をしましたが」
ここで相手は何度も頷き
「あれは間違いなく越後の言葉、ですな」
この時代、六尺の者などは稀である。そして、このお陰で捜査ははかどり――
無頼安で後を追った破近、これを浦和宿の前で待っていたのは
「破近様。この先の『山葵』という店で、昼ご飯をとったみたいでつ」
「そら、あまりの身の丈の高さでしたからねえ」
こんな話をしてくる主人に、吟味方
「何か特徴ありましたん?」
「えっと……四角い顔で、一言二言話をしましたが」
ここで相手は何度も頷き
「あれは間違いなく越後の言葉、ですな」
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