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 しばらくして腹を満たした男


「さあ、ゆっくりもしておれぬ。いくらなんでも、夜に着くのは無礼すぎるからな」


 そう言って立ち上がり、再び目的の場所を目指すのだった。


 約半刻ばかり懸命に歩き、両側に雑木林が迫っている細い道へと入った男。

 木々の葉っぱたちによりお天道様も遮られ、ようやく辺りが暗くなってきた事に気づき


「ん? いつのまにか陽が落ちかけてる。こりゃ急がないとな」


 しばし天を見上げた後、再び足を速めだした。


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