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五十八 完
これに目を丸くした相手
「あ、確かに」
「ほんなら、自らが解決せんかい!」
ここから反撃を試みた破近だったが、これを挫いてきたのは
「でも鈴木様? 捕り物を控えた朝に酒を飲まれたのは、やはりどうかと?」
どこまでも真直ぐな男、その名も菊水。
「あ、はい、その通りですわ」
シュンとうな垂れた吟味方。それを見た木俣様
「ま、今回は執行猶予なることで……」
「お、おおきに!」
そしてお次は、声を荒げ
「向こう半年は禁酒とす!」
*ミステリのタブーに触れぬよう、中盤以降の地の文では主語に「破近」やら「吟味方」やらを使っておりません。その分、気を遣いましたが何か?