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十八

「雁首揃えて、わざわざご苦労なこった」


「ホンマやわ、こんな厠みたいなとこまで」

 破近、すでに青い顔をした若者に


「これな、怪人二十衛門っちゅう悪くて口臭いヤツやねん」


「ど、どうりで」


「でな、これがまた変装の名人なんやわ」

 そう言った吟味方、再び相手に向かって


「なあ? 怪盗ズサンっちゅうもん、知ってるか?」


 二十衛門、これに思わず顔を上げ


「ズ、ズサンだと?」


 だが


「プッ。おまえって、メッチャ目がちっこいやん!」


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