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十五

「はいな。引き続きよろしゅう頼んまっさ!」


 二ヶ月あまりのブランクを感じさせないくらい――ひたすら軽い。

 そこに木俣様が


「それと給料も上がるし、家も広くなるし、おまけに与力特権である馬にも乗れるぞ」


「お、馬に乗れるんや!」


「そう。南町一番の名馬の誉れ高い『無頼安』を進呈する」


「ブライアンでっか? そら楽しみでんな」

 喜んでいる破近、さらに


「ねね。吟味与力って、同心らのお調べの結果を吟味するんでっしゃろ?」


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