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百六十二

 その頃、一騒動あったとは思えないほど静まり返っている、ここはお役所。

 そして葉隠様、目の前の男より一枚の紙切れを受け取ったばかりである。


「はて? おまえのやった事、決して悪い事ではなかろうに?」


 これに菊やん


「しかしながら、上司に歯向かったのは事実でございますゆえ」


 だが、この言葉に相手は


「フォッフォッフォッ!」


 そら菊やん、驚き


「な、何故にお笑いに?」


「あ、いやすまん……いやな、あの男の言ってた通りだと」


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