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百五十七

「う、うぬめ、血迷うてからに!」


 これに烈火の如く怒る葉隠様。一方破近はというと、腰につけた舶来の細剣に手をかけている。

 そして、まさに相手の右手首に狙いを定めようとした時だった――いつのまにやら鉄鎖の背後に回っている菊やん、どデカイ声で遠くにいる白雪さん目がけ


「こ、この豚野郎!」


「ブ、ブ、ブヒッ!」


 豚に加え、雄呼ばわりとは――そら怒り最大限の彼女、文字通りの猪突猛進。

 そして次の瞬間


「どわああああ!」


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