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百四十六

 これを聞いた破近、ここで初めて吟味方の表情になり


「ほな葉隠はん? そろそろ、わいの話をまとまさせてもらいますわ」


 この柔らかき中にも有無を言わさぬ言い方に、思わず相手は


「ええ、ええ。是非とも!」


「おおきに! ほな、まずは……」

 破近、辺りすべてを見回しながら


「金々館の主人は自ら高飛びを図ったんか、あるいは仲間に殺められたんか……ま、どっちゃにしろ、こいつを四菱屋はんを襲撃した連中の一番目としまひょかいな」


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