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二十八

 廊下に腰を落としたまま、呆然としている喜助。だがそんなことなどおかまいなしと、中に入るは白雪さん。

 そして、畳の上で倒れている与三郎に近づいて――

 これに、我に返った喜助


「お、おい! ち、血なんて舐めるなって!」

 この時、何やら玄関の方からざわめきが。


「あん?」

 その方へ首を回した喜助だったが、すぐに目の前までやってきたのは 


「や、や、役人だってえ!」


 だがそれを無視した相手、部屋の中を一目見て声を失っている。

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