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四十

「あ、はいな。あいつってさ、四体に分身する事ができて」


「分身の術か」


「でさ、おまけに異常に悪知恵が働くヤツでね。あ、これって、あたしから聞いたってのはナシですよ!」


「わかっておる」

 頷いたハットリ様、隣の緑丸を見やり


「はて、どうする?」


「うーん。『屁こたれの術』は、相手が風下の一ヶ所に固まってないと使えないでつ」


 ここで饅頭を平らげた揚羽さんが


「あ、でもさ。本体だけは、その影が濃いからわかるはずだよ」


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