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三十四

「おい、揚羽。あの緑丸ってガキな、確か『屁こたれの術』が十八番とか?」


 こう言ってきた鬼やんまだったが、この時いきなり


「バキッ!」


 この音と共に枝が折れ、隣の揚羽さん、あっという間に落下していった。


「あーれー…………ぐちゃ!」


 思いっきり地面に叩き付けられた揚羽さん。己の重量により、体半分以上が埋まっている。

 それを呆れ果てた顔で見下ろす鬼やんま


「はああ? んもう、だから減量せえって言っただろ! このデブ!」


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