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二十一

 すぐに、先ほど林までやってきた二人。

 ツクツクボウシが夏の終わりを告げる中、一つだけ


「カナカナカナカナ」


「そこでつ!」


 いきなり手裏剣を放った緑丸。だが、当たるわけもない。


「な、何故にわかった、カナ?」


 そこに蛸焼丸が


「おい、おかま! わいと勝負や!」


「あら、また貴方、カナ? ま、いいでしょう」


 舞い降りてきた蜩に


「せい!」


 いきなりの正拳突きを見せる蛸焼丸。

 だが接近戦では分が悪いと見た相手、距離を置いている。


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