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「ガマの油はいらへんかー」


 早速、ガマの油売りに変装している蛸焼丸。

 だが先ほどより、一人の男が彼を尾行していた。


「フン、しぶとい奴っちゃ。ほな、あそこの林ん中まで誘ったろか」

 そして何食わぬ顔で


「ガマの油はいらへんかー。虫けらには、よう効きまっせー」


 そこに頭の悪そうなガキが寄って来て


「ガ、ガマが油売ってる!」


「しばいたろか!」




「おい、いつまでつける気や?」

 

 林の中に入った途端、いきなり振り返った蛸焼丸。


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