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九十六 完

 そして到着したのは自宅。

 破近、ここまで素直についてきた男に


「今宵も鍋やねん。水炊きとはちゃうけんどな」


 そして中に入るや否や


「おかえりな……」

 ご主人様の隣を見て、驚いている緑丸


「りゅ、柳平……」


「何驚いてんねん? お客さんやさかい、早よ豚しゃぶの準備してきや」


「はい……でつ」


 そして破近、隣の男に


「ほな、おまえさんも上がりや」

 そして何ともいえぬ笑顔で


「こうやって鍋囲むんも、おそらく最後やろうし……な!」


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