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九十

「で、自身は二十日に、鉄蔵が殺意を持っていた半次なる男に手をかけた……」

 ここで初めてチラリと隣を見た破近


「やな?」


「相違ございません」


「それにしてもな」

 破近、再び道の先に目をやり


「ようここまで頭捻ってあみ出したもんや」


「やはり直接辰兵衛に手を下すとなると、すぐにばれると思い」


 心なしか、男の口数も増してきたよう。


「で、賭場で知り合った、やはり各々に殺めたい相手を抱える鉄蔵と綾吉も巻き込んだんやな?」


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