二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

八十五

　そして夕刻

「鈴木様。ようやく二人とも意識を取り戻しました」

　この藤殿に

「さよか。ほな似顔絵師なんぞ呼んで人相書きさせ、明日朝一番にでもお触書を掲げてもらえまっか？」

　翌朝一番。はたして、立てられたばかりのお触書に町人らがうようよと集まってきている。

　そこにやってきた朝練中のくの一

「あ、早速ですう！　どれどれ？」

　そして人混みを掻き分けた後に、その首の角度も様々に振り

「あれれえ？　何だか見たことあるようなあ？」