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八十四

 これを見た破近


「こいつの言ったことホンマみたいやな」

 そして蕾に目をやり


「ちっとばかし強すぎやろ?」


「てへっ。でもお、胸のつかえがスーっとお」


 これに苦笑いの吟味方、同心らに向かって


「ほな、牢屋にでもぶちこんで、気がついたら人相やら特徴でも聞いといてもらいまへんか?」


 すぐに三名により、ズルズルと引きづられていった墨二つ。


 そして先ほどより鼻をつまんでいる緑丸、ここで一言


「焦くちゃくて、たまらんでちゅ!」


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