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六十七

「いちいち微妙にちゃうわなあ」

 苦笑いの破近、皆に向かって


「ほな、直ちに身柄を引き取りに行きまひょ!」



 ここは吟味部屋。前回同様の数だが、無論一人の方は鉄蔵ではなく


「あっしが何をしたんで?」


「何言ってんねん、鉄蔵殺しの未遂やんか! それも現行犯のくせしてからに」


 所謂、別件逮捕っぽいが。


「誰も殺す気なんぞなかったしな。ちょいとばかり、からかっていただけだ」


「そか。で、まずは名を聞こか?」


「綾吉ってんだよ」


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