二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

五十九

「メッチャすごいやん！」

とまあ、目を見張る破近だったが。

　やがて集まってきたのは、ぞろそろと

「ああっ！　公儀隠密の諸先輩方でつ！」

　目を丸くしている少年、そして隣の破近も同じく

「はああ？　お、おまえって案外やな！」

　一人一人の先輩忍者に事情を説明し、お引取りいただいた緑丸。その顔も青ざめたまま

「……火薬の配合を間違えたみたいでつ」

　この時、背後より救いの声が

「あれれえ？　何を私に黙って火遊びしてたんですかあ？」