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四十七
これに破近、澄ましたまま
「ま、どうせ、他の音やら耳には入りませんやろ」
「そ、それなら聞く必要が」
だが、この末吉を無視し
「ほなら、真夜中にここを通った人はおりまっか?」
それに
「八つ(午前二時)の頃、厠へ行った際に通りましたよ」
破近、声がかかった方に目をやり
「お、こりゃまた別嬪はんで! で、おたくの名は?」
「あらま、お上手ですね。私、冷奴の友だちで凧奴と申しますが、その時には猫の子一匹いませんでしたよ」
これに破近、澄ましたまま
「ま、どうせ、他の音やら耳には入りませんやろ」
「そ、それなら聞く必要が」
だが、この末吉を無視し
「ほなら、真夜中にここを通った人はおりまっか?」
それに
「八つ(午前二時)の頃、厠へ行った際に通りましたよ」
破近、声がかかった方に目をやり
「お、こりゃまた別嬪はんで! で、おたくの名は?」
「あらま、お上手ですね。私、冷奴の友だちで凧奴と申しますが、その時には猫の子一匹いませんでしたよ」
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