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十八

 ここで満を持したかにように口を開いたのは天然野郎


「じゃあ、次は四谷界隈で四十助よそすけ辺りが……」


 これには、やはり丸眼鏡の真面目な青年が


「明智様。お言葉ですが……」


「まあまあ」

 なだめ役の破近、続けて


「明智はん。今度はおたくが役人引き連れて、四谷やら四番丁やらを警戒してや!」


「え、この私が?」


「そそ。なんせおたくはんが……」

 破近、ここでニヤリと


「言い出しっぺやさかいな!」


 これに愕然としているとっちゃん坊や。


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