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三十六
埋められては掘られ、また埋められては掘られ、おちおちと眠れるわけもない気の毒な仏さん。
「ほな、お願いしまっさ」
破近の発声に、屈みこむ金五郎さん。切り口を二、三回程角度を変えながら見て、すぐに立ち上がり、その場を去ってしまった。
「もう十分っちゅうことやな」
離れた所で、天を仰いでる爺さん。破近、傍まで行って
「何本ほど作られましたん?」
だが、相手はこれに答えることもなく
「あれは『海千山千』と言いまして」
埋められては掘られ、また埋められては掘られ、おちおちと眠れるわけもない気の毒な仏さん。
「ほな、お願いしまっさ」
破近の発声に、屈みこむ金五郎さん。切り口を二、三回程角度を変えながら見て、すぐに立ち上がり、その場を去ってしまった。
「もう十分っちゅうことやな」
離れた所で、天を仰いでる爺さん。破近、傍まで行って
「何本ほど作られましたん?」
だが、相手はこれに答えることもなく
「あれは『海千山千』と言いまして」
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