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三十三
「お役人様が、この老いぼれに何か?」
狭苦しいあばら家で、熱心に包丁を研いでいる爺さん。
これに吟味方
「いやね、一つお力をお借りしたいと」
事情を全て聞き終えた金五郎爺、悲しげな顔をし
「わしの手にかけた代物が、人様の命を奪うとは……」
これに慌ててかぶりを振る破近
「あ、まだそうと決まった訳じゃありまへんって!」
長き沈黙の続いた後、おもむろに立ち上がる金五郎さん
「では一度、その仏さんを拝みに参りましょうぞ」
「お役人様が、この老いぼれに何か?」
狭苦しいあばら家で、熱心に包丁を研いでいる爺さん。
これに吟味方
「いやね、一つお力をお借りしたいと」
事情を全て聞き終えた金五郎爺、悲しげな顔をし
「わしの手にかけた代物が、人様の命を奪うとは……」
これに慌ててかぶりを振る破近
「あ、まだそうと決まった訳じゃありまへんって!」
長き沈黙の続いた後、おもむろに立ち上がる金五郎さん
「では一度、その仏さんを拝みに参りましょうぞ」
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