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二十二
瓦版の効果が出たのは、翌々日のことだった。
「書かれていた名こそ違いますが、もしやと」
奉行所にやってきた初老の男、吟味方相手に申し出るも
「お名前は?」
これに襟を正した相手、頭を下げつつ
「失礼致しました。私は宝町にて薬屋をやっております、嘉平と申します」
「ほな、名が違うのに何でそこまで?」
「せがれは清次と申しますが、瓦版の絵が……」
「上手いって?」
「あ、いやそこまで上手いとは……しかし似てましたゆえ」
瓦版の効果が出たのは、翌々日のことだった。
「書かれていた名こそ違いますが、もしやと」
奉行所にやってきた初老の男、吟味方相手に申し出るも
「お名前は?」
これに襟を正した相手、頭を下げつつ
「失礼致しました。私は宝町にて薬屋をやっております、嘉平と申します」
「ほな、名が違うのに何でそこまで?」
「せがれは清次と申しますが、瓦版の絵が……」
「上手いって?」
「あ、いやそこまで上手いとは……しかし似てましたゆえ」
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