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四十二
「こんな言い方して悪いやけんど」
さらに破近、周囲を見やり
「どっから、その金を工面してきたんでっか? 裏を動かすには結構かかりまっせ」
全てを知っている――こう悟った弥助、ようやく重い口を開き
「……先祖代々の家宝を売りまして」
「そうでしたんか。でもな、その金はまだ裏に残ってまっせ」
だが相手は
「いえ、もはや捨てたものだと。誰が手を下そうと……」
ここで初めて凛とした態度で
「すでにお信の恨みは晴れましたゆえ」
「こんな言い方して悪いやけんど」
さらに破近、周囲を見やり
「どっから、その金を工面してきたんでっか? 裏を動かすには結構かかりまっせ」
全てを知っている――こう悟った弥助、ようやく重い口を開き
「……先祖代々の家宝を売りまして」
「そうでしたんか。でもな、その金はまだ裏に残ってまっせ」
だが相手は
「いえ、もはや捨てたものだと。誰が手を下そうと……」
ここで初めて凛とした態度で
「すでにお信の恨みは晴れましたゆえ」
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