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三十八

 早速親分と喜助を呼び、奉行所の資料部屋にて過去の事件簿を調べている破近。

 やがて親分が


「旦那。こいつでは?」

 渡された一冊に、すぐ目を通しだした破近だったが


「まさしくこれやな! ブタローの供述どおりや!」

 そう頷き、すぐに


「なあ、朝ちゃん? 蕾と緑丸に指図しといて欲しいんやけんど」


「何を、です?」


「あのな……」



 その後、番町のとある長屋の前にやってきた破近。その一つの戸を勢い良く開け


「おじゃましまんにゃわ!」


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