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二十六

「はああ? 岩沼屋に続き、名取屋に亘理屋もだと?」


 再び驚愕している木俣様。それもそのはず、この二人ともやはり慈善家として名を馳せている。


「はいでつ」


「ふーむ。これは一体全体……」


 腕を組んでいるお奉行に、破近


「やっぱ商人ですさかい、金の臭いがプンプンでんな?」


「金か……しかしな、どこにその元があると言うのだ?」


「そら知りまへん」


「お、おい! 淡白すぎるにも程が」


「そやかて、雲をつかむような話ですよって」


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