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六十六

 だが、これには眉をひそめた太郎兵衛


「な、何い? 全部だと?」


「あっはっは! 端からそのつもりだよ! この薄ら馬鹿!」


「こ、この野郎!」


 だが、ここで背後より小声で


「突き刺す、言うてるやろ」


 お滝の笑いはまだ止まない。


「あっはっは、利用できるだけ利用したらさ」

 そして、その懐から取り出した銃


「これでおさらばさ!」


「き、貴様、騙しやがったな!」


 そして、じりじりと相手に近づくお滝


「泣き言は閻魔様にでも言うんだね!」


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