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三十五
ようやく我に戻った叔母さん、辺りを見回し
「あれ? 辰二郎さんはまだ見つかってないとしても、大三郎さんは?」
この問いに、歯切れの悪いお時さん
「そ、それが、行方がわからず……」
「あらま、大三郎さんまで?」
こう言って蕾の顔を見る叔母さん
「とうとう、相続人が私らだけになっちゃたねえ」
これには猛反発してきた女房二人
「そ、その内に戻ってきますよ!」
「そそ。ウチの亭主もね!」
そうこうしている内に夜も白んできた――
ようやく我に戻った叔母さん、辺りを見回し
「あれ? 辰二郎さんはまだ見つかってないとしても、大三郎さんは?」
この問いに、歯切れの悪いお時さん
「そ、それが、行方がわからず……」
「あらま、大三郎さんまで?」
こう言って蕾の顔を見る叔母さん
「とうとう、相続人が私らだけになっちゃたねえ」
これには猛反発してきた女房二人
「そ、その内に戻ってきますよ!」
「そそ。ウチの亭主もね!」
そうこうしている内に夜も白んできた――
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