幕間 休日
やっぱ幕間はさみます!
世界の裏側での決戦から数日。王都は平和そのものだった。ギルドも落ち着き、依頼も減り、アレンたちには珍しく“完全オフ”の日が与えられた。アレンは隠れ家のソファに寝転がり、久しぶりに何も考えず天井を見ていた。
「……やっと休めるな」
シルヴィアが呆れたように言う。
「休むって言っても、どうせバグ探すんでしょ?」
「探さねぇよ。今日は休む。絶対に」
リーゼロッテが微笑む。
「アレン様が休むと宣言するのは珍しいですね」
「たまにはいいだろ。世界も落ち着いてるし」
そう言いながらアレンは目を閉じた。
だが――
「……ん?」
シルヴィアが眉をひそめる。
「何よ、その“ん?”って」
「いや……なんか、魔力の流れが……」
「休むって言ったでしょ!!」
アレンは手を振った。
「違う違う。これは俺の気のせいだ。多分」
「多分って言うな!!」
リーゼロッテが静かに補足する。
「アレン様。魔力の流れが乱れています」
「ほら見ろよ!!」
「いや、俺じゃねぇし」
シルヴィアが頭を抱える。
「もう……休む気ゼロじゃない」
アレンはソファから起き上がり、窓の外を見た。
王都の空は晴れている。
だが、裏側の線がほんの少しだけ揺れていた。
「……まぁ、休日にバグが出るのはいつものことだな」
「いつものことにしないで!!」
リーゼロッテが静かに言う。
「アレン様。どうされますか?」
アレンは伸びをしながら答えた。
「決まってんだろ。
休日だろうが何だろうが――」
「やめて!!」
「バグがあるなら直すしかねぇだろ」
シルヴィアが叫ぶ。
「休めぇぇぇぇ!!」
アレンは笑った。
「休むよ。直したらな」
リーゼロッテは微笑み、セフィが淡々と告げる。
『マスター。休日のデバッグは非推奨ですが、マスターの性格上、止めても無駄でしょう』
「わかってんな、セフィ」
「褒めてないわよ!!」
こうしてアレンの“休日”は、結局いつも通りのデバッグ作業で始まった。
だが、そんな日常こそが――
アレンにとって一番“平和な時間”なのかもしれない。
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