表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
過労死デバッカーの異世界デバック学院無双 〜魔力0だけどバグさえ使えばなんとかなります!〜  作者: 甘い肉うどん
第二章 第二クール 伝説のデバッカー、冒険者となる

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/34

第二十五話 もう一人のデバッカー①

面白すぎるやろ!

アレンたちは王都の外れにある森へ向かっていた。依頼内容は“魔法異常の調査”。普通の冒険者なら警戒して慎重に進むところだが、アレンはむしろ楽しそうに歩いている。シルヴィアは呆れながらも、彼の横を歩いていた。

「ねぇアレン。あんた、ほんとにAランク依頼を初手でやる気?」

「当たり前だろ。魔法異常ってことは、バグがあるってことだ」

「その“バグ”って言い方やめなさいよ……」

リーゼロッテは微笑みながら後ろを歩く。

「アレン様は魔法の裏側が見えるのですから、むしろ適任です」

「だよな。俺にとってはただのデバッグ作業だし」

シルヴィアはため息をついた。

「……冒険者ってそういう仕事じゃないのよ」

森の奥へ進むにつれ、空気が変わっていく。普通の人にはただの“魔力の濃い場所”に感じられるが、アレンには違った。

「……おい、見えるか?」

「何がよ?」

「魔力の流れがぐちゃぐちゃだ。コードが絡まってる」

「コードって言うな!!」

アレンは立ち止まり、森の奥をじっと見つめた。

そこには、他の誰にも見えない“魔法の裏側”が広がっていた。

魔力の線がねじれ、色が反転し、構造式が破損している。

まさに“バグ”そのものだった。

「……これはひどいな。誰が触ったんだ?」

「触ったって……魔法が勝手に暴走しただけでしょ?」

「いや、これは自然発生じゃない。誰かが魔法をいじって失敗した痕跡だ」

シルヴィアが眉をひそめる。

「そんなことできる人、いるの?」

「俺以外に? まぁ、いないとは言い切れないな」

アレンは森の奥へと歩き出した。

その先に、魔力が渦を巻く“異常地点”があった。

「……あれか」

「な、なにあれ……魔力が……歪んでる……?」

リーゼロッテが静かに言う。

「魔法陣の残骸……いえ、構造式が崩壊しています。誰かが高度な魔法を試したのでしょうか」

アレンは近づき、指先で空間をなぞった。

その瞬間、魔力が暴走し、風が吹き荒れる。

「アレン!!」

「大丈夫だ。ちょっと触っただけだ」

アレンには、暴走の原因がはっきり見えていた。

魔法陣の“根本構造”が破損している。

まるで――誰かが裏側のコードをいじったように。

「……これ、俺と同じことができる奴がいるな」

シルヴィアが息を呑む。

「え……?」

「魔法の裏側を触れる奴。俺以外にもいる」

リーゼロッテが表情を引き締めた。

「アレン様。それはつまり――」

「そうだ。誰かがこの世界の魔法を“改造”してる」

アレンはゆっくりと立ち上がり、異常地点を見渡した。

「……面白くなってきたな」

シルヴィアが叫ぶ。

「面白くないわよ!!」

アレンは軽く笑い、いつもの調子で言った。

「いっちょデバッグ続けるか」

こうしてアレンは、初依頼で“自分と同じ能力を持つ存在”の痕跡を見つけた。

それは、世界の魔法体系を揺るがす巨大な事件の始まりだった。


評価してくれると幸いです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ